兵庫県三田市の基礎補強をした家屋の床下です。
補強後4年目にヤマトシロアリの羽アリが大量発生し、シロアリ駆除を行いました。
写真の様に建物隅にコンパネ材木で枠を作成し、コンクリートで強度を上げています。
問題は枠材を撤去せず放置したことにより、それにシロアリが発生した事でした。
杭材木を直接土に打ち込み枠を作っていますが、コンクリートが硬化した後、撤去しておけばシロアリ発生はありませんでした。
彼らの食料である材木が、家である土の中に埋まっているのです。
しかも薄暗く、風通しの悪い床下です。
被害が無い訳がありません。
他の写真はアップしていませんが、枠から侵入したシロアリは隣接する土台や床板等に被害を及ぼしています。
被害を探しながら駆除処理を行いましたが、枠材がなかったら今回の処理は必要無かったことがわかりました。
この家は建築されて29年経過しています。
逆算すれば最低25年経過してもシロアリ発生は無かったという事です。
床下環境は良い方です。風通しは良く、廃材も無くシロアリにとっては最高・・・という環境ではありません。
適切な基礎補強が行われていれば、頑丈な家になったのでしょうが、取り忘れがあっただけで逆の結果になったのでした。
家を改築したり大きくする場合、私も含めて多くの方は良くなる事を期待し、逆のことは積極的に見ようとはしません。
家に変化を与えるのです。
変化を与えなかった場所に、その影響が無いかといわれればどうでしょう。
たとえば増築した場合、既存窓は無くなるので、元あった部屋の風通しは良くなるでしょうか。
床上以上に床下の通風は悪くなります。
その為にどれだけの悪影響が出るでしょうか。
良くするためにしたことが逆の結果を招くことがあります。
脅かしているのではありません。
何かをする場合、少しだけでいいので周囲への影響を考えてください。