大阪市東淀川区のお宅でシロアリ調査時に撮影した、悪徳業者による床下工事です。
床下換気扇、床下調湿剤、床下補強材、基礎補強材のオンパレードです。
それぞれは必要な場所に必要な量を使えば、効果のある商品です。
この家で問題なのは、必要も無いのに、工事金額アップの理由で大量数が使われていたことでした。
一人でこの家に住まれていたお母様が2年前に亡くなられ、その後に息子さん家族が入居されたようです。
ある日トイレの柱が一部スカスカになっているのを気づき、当社に床下とシロアリ調査を依頼されました。
床下収納庫を上げて床下を見た瞬間、大量の床下商材が目に入りました。
床板を補強する名目で無数のプラ束を使っています。(床板はしっかりしていて補強の必要はありませんでした。)
数合わせの為か何本かは土の上に放置されていました。
床下湿気対策の意味で床下換気扇と調湿剤を必要以上使われています。(湿気対策であればどちらか一種で事足ります。)
一階15坪の床下に換気扇は8台もセットされていました。(一部は配線されていなくて動いていませんでした。)
基礎補強材に関して当社は使用したことが無いので、設計会社に詳細な写真を見て頂きました。
大きな強度を持つアラミド繊維や炭素繊維等と、接着力の強い樹脂を何層にも施工し本来の効果を発揮するらしいです。
この家に関しては一層の樹脂だけで全く効果は無いのことでした。(本当に樹脂を使用したかも不明です。)
幸いシロアリの被害はトイレ周辺のみですが、予防対策の意味で床下全面処理を行いました。
後日工事時のことを調べたご家族からご連絡を頂きました。
見積書が出てきて、工事金額は450万円であったこと。
工事はお母様が一人の時の7年前であったこと。
工事会社は現在無くなっている。というものでした。
ご高齢の方にターゲットを絞った典型的なリフォーム詐欺です。
腹立たしいことです。