建物外部(犬走り)から大量の羽アリが発生し駆除処理を行いました。
大阪府吹田市の築40年の住宅ですが、今回はじめての現象でした。
建物の床下を調査しましたが、シロアリの生息、被害は一切ありません。
お施主様は高齢で子供もこの家に住まないし、近々解体の考えもあるということで、この場所だけのシロアリ駆除となりました。
自然界に生息する生物であるシロアリは、温度と湿度に敏感に反応します。
飛び立ちやすい条件になると、その地域では同じ現象が起きます。
外部に発生する多くのケースと今回は少し違っていました。
通常飛び出した羽アリは(短命ですので、ほとんどが約1時間の命)、時間がたつごとにバラバラに散らばって死んでいます。
ここは写真のように狭い範囲に重なって死んでいます。
羽アリが出ると、大抵のお施主様がスプレー殺虫剤を使用して駆除されます。
シロアリの根本の駆除にはなりませんが。(羽アリ・羽蟻が発生したら参照)
しかしここは何もしていません。
何故かたまって死んでいたのでしょう。
ここは南に面し、当時晴れていたのでコンクリート面はかなり高温になっていたと考えられます。
地上に出た羽アリは動きまわる時間も無く、余りにも高温で致死に至ったのだと思います。
また風も無かったので死骸も飛び散らなかったのです。
コンクリートをめくらない限りはっきりした発生原因は分かりませんが、大方推測できます。
シロアリの食料である材木等が犬走り下に埋まっています。(大抵基礎作成時使用する仮枠材のとり忘れ)
処理方法として6mm径のボーリング処理をして穴を開け、特殊ノズルを使用して犬柱下の土壌に薬剤注入処理をしました。
本当の効果確認は来シーズンの羽アリ発生有無まで待たなければなりませんが、過去の経験上まず絶滅出来たと思います。
建物自体をシロアリから守るのが本来の私たちの仕事ですが、こちらの事情を考えると今回の処置が適切だったと思います。
費用も2.5万円強と低予算で、お施主さまに喜んでいただきました。