神戸市中央区 シロアリ調査時に見つけた大量の廃材と廃材から空間に作り始めた空中蟻道です。
駆除作業の前に床下の大掃除が必要です。
近年建てられた住宅では余り見かけない光景ですが、30年ほど経過した家屋の床下ではよく見かけます。
ご飯(木材)がいくらでもあるので、シロアリを飼育しているようなものです。
建築時には木材の切れ端が必ず発生します。
大抵の建築業者は清掃し床下には残しません。
しかし廃棄費用の節約なのか、面倒なのかわかりませんが、一部の人はこのお宅のように放置したままにしています。
そのことが家にどう影響するかは全く考えないのでしょう。
有機物の材木を多用する木造家屋は、何時かは朽ち果て解体廃棄されます。
その時期が問題です。
末永く使用できるよう考えられて建てられ、適時にメンテナンスされた家屋は何百年も建っています。
この家であれば、メンテナンスしなければ30年持たないと思います。
材木は腐り傷みます。
しかしシロアリによるダメージスピードはそれの十倍以上です。
建てた人はそのことを全く考えていないのでしょう。
廃材のおかげでシロアリは悠々と暮らしていました。
家の土台等に移動するのに時間はかかりません。
薬剤処理する前にご飯をなくす作業が重要です。
床下の作業は大変で、いつもどおり肩が痛くなりました。
兵庫県神戸市に生息するシロアリは大多数がヤマトシロアリですが、イエシロアリとアメリカカンザイシロアリも生息しています。
神戸市は六甲山系を境に大きく環境が違います。
北部は昔から住まれてきた地区と大規模に造成されたニュータウンが点在します。
南部は六甲山系を背後に海側に平地が広がっていて、埋め立て地区も多いです。
北部はヤマトシロアリが生息しています。南部もヤマトシロアリが主ですが、垂水、須磨、長田、兵庫、中央、灘区等にはイエシロアリとアメリカカンザイシロアリの生息が確認されています。
ヤマトシロアリの羽アリ発生時期は4月中旬から5月中旬ですが、イエシロアリは6月初旬から末までです。違いはシロアリの種類・生態・写真をご覧ください。
イエシロアリの被害は広範囲で二階や大屋根まで及びますが、発生初期は被害も小さく、低所範囲に限られることがほとんどです。
ヤマトシロアリにも云える事ですが、シロアリが発生した場合放置せず、シロアリの専門家に調査を依頼し適切な処置を行ってください。
ただシロアリが発生していても、羽アリ発生が必ずあるとは限りません。又発生現象を見過ごす事も良くあります。その為、定期的な予防処理が大切です。