兵庫県西宮市で撮影した畳下に活動するヤマトシロアリです。
畳に穴が開いているのを住民が見つけ調査を依頼されました。
畳を上げてみると床板に無数のシロアリが活発に動いていて、その床下には右写真のように立派な蟻道が作られていました。
すべての床下を調査しましたが、被害が確認できたのはこの場所だけでした。
通常シロアリ被害は床下の土台等で一番多く見ることができます。
理由の一つとしてシロアリの家に当たる土壌に近いからです。
シロアリは土壌から材木に移動するのに蟻道をつくり、そのトンネルを利用します。
この家は9年前に他社でしっかりしたシロアリ予防処理をしていました。
シロアリ保証が4年前に切れていますが、効果が100%無くなったとは言いません。
しかし長時間経過しているので現在完璧なシロアリ防御は期待できません。
その様な床下でシロアリはピンポイントで蟻道を作り、床上の畳下まで移動したようです。
シロアリ駆除、予防処理で被害が無い限り、床上(畳や床板上面)の薬剤処理は行いません。
床下の土壌や土台、束柱等の木部の処理でシロアリ対策ができるからです。
今回は薬効が低下し、バリヤが切れた箇所から無処理の床上に被害が進行したのでした。
薬剤効果も永遠ではありません。
保証が切れた後、定期的な調査、予防処理は必要と思います。