京都市右京区の梁のシロアリ駆除作業です。
建築後70年以上経過した家屋ですが、10年以上前から羽アリの発生がありました。
発生した場所が、初めは一階だけだったのが、三年前から二階にも出るようになったので、住民の方は心配になり調査を依頼されました。
調査して見ると、床下には土台等の広範囲にシロアリ被害と木材腐朽が確認できました。
ほとんどが以前食害にあった場所で、現在活動中の箇所は一箇所だけでした。
その上本格木造住宅で、すべて檜材で現在よりひとまわり太い材木を使用していましたので、少しくらい食害があっても強度的に心配するものではありませんでした。
床面積が広く、全体のシロアリ対策をすれば費用もかかるので、薬剤処理は部分的に行うことにしました。
後は定期的に点検を行うことによって対応できます。
次は問題の二階部分です。
一階押入れ天井の開口部から調査をしてみると、写真のように梁に大きな被害が確認できました。
表面から見てもこれだけの食害があります。
木材内部はかなりの被害が推測されます。
私も強度的に心配になり施主に話をしたところ、近所にこの家を建てられて、現在も修繕を依頼している工務店があるということで、急遽来て頂くことになりました。
さすが本職です。
当社と施主と見解、要望をお話しすると、その場で外壁に最小限の穴を10箇所程度開けていただきました。
そこまでしていただければ被害確認もでき、結果は補強も必要なく空けた穴の補修費もわずかで収まりました。
今回のように、当社だけではシロアリ対策が完結しないケースが多々あります。
人できる事は限られています。
自分で判断できない又は対処できないことは、他の専門家に任せることは重要と思います。
被害程度とシロアリ進入経路がわかれば、駆除処理はまったく難しくありません。
極端な話、家の方でもできるのではないでしょうか。(道具、薬剤があればですが)
それだけ作業前の調査は重要です。
私自身調査の重要性を再認識した現場でした。