大阪府箕面市で撮影した二階壁のシロアリ被害と基礎のひび割れに出来たシロアリ蟻道です。
建築会社から依頼でシロアリ調査を行いました。
大規模改修の為内壁を外してみると、西側の壁全てに二階までのシロアリ被害が見つかり、大工さんが床下に入って点検しましたが侵入経路がわかりませんでした。
床下調査にお伺いしてみると、築17年の建物で、堅牢なベタ基礎で、一見しただけではシロアリが侵入しにくい構造と思われました。
しかしシロアリ被害があるので、どこか侵入ルートがあるはずです。
その様なケースの場合、基礎コンクリートにひび割れが出来、そこからのシロアリ侵入することが多いです。
実際この家屋でも、唯一見つけた基礎のひび割れにシロアリ蟻道が確認できました。
その他は小さいヒビもなく、ピンポイントでの侵入でした。
床下は良く乾燥し、通風も良く、土台、大引け、束柱、根太等床下を構成する木材に被害はありませんでした。
被害は全て壁を構成する材木に集中していました。
原因は外壁の一階と二階の間に出来た隙間から、長年雨水が浸透し壁内が高湿度になっていたからでした。
基礎のひび割れから侵入したシロアリは、土台を見向きもせず、上部に上がり柱や壁板を食害していたのでした。
壁内のシロアリ被害が知らず、堅牢なベタ基礎の家屋であっても、先入観を持っての調査は厳禁です。
シロアリの生息、被害がどこかにあるかもしれないという目で調査しなければなりません。