兵庫県伊丹市のシロアリ駆除現場で撮影しました。
床下調査時致命的ではないものの、多くの場所で被害が確認されていました。
その為、駆除作業は個々の被害を調べながら行うことにしました。
22坪の床下には30個所以上の被害が確認され、長期間のシロアリ生息があったと思われます。
写真の場所は南面の縁側です。
(左写真)被害は無い様に見えますが、(右写真)紙みたいになった表面の皮をめくるとヤマトシロアリの被害が確認できました。
内部に少ないですが、活動中のシロアリが確認できました。
ふつう被害確認と薬剤注入の為に、木部の要所にドリルで穴を開ける作業(穿孔処理)を行います。
今回も最小限必要な場所にその処理をしました。
被害が多い物件に通常の様に穴を開けていたら、数は多くなり、そのことが家の強度を下げることになります。
ここに被害があることは認識していましたが、薬剤散布時にかすかな空洞音を耳にし、それなりの被害があると思いました。
薄くなった表面は大きな力を加えなくとも指でめくれ、木材内部の食害痕が現れました。
被害箇所と程度が判れば、駆除作業は容易です。
私たちシロアリ対策の専門家はと一般の方と大きく異なるのは、シロアリ被害、生息を見つける能力だと思います。
被害確認の為には
1.建物構造を把握する。
2.建物環境(特に床下)を把握する。
3.シロアリの習性を熟知していて、ある程度予想できる能力を養う。
4.ちょっとした木材の変化を見逃さない。
5.見た目だけでなく、音も重要。
他に細かい事はまだあります。
シロアリ駆除は汚れる仕事で、一見したら大雑把な業種と見られやすいですが、上記の様に五感を駆使して行う繊細な作業です。
色々書きましたが、様はシロアリ駆除をするには被害発見が第一だということです。