昨年京都市北区でコンクリート土間より発生したヤマトシロアリの羽アリです。
家の床下やお風呂から発生するケースが多いですが、ここは家の外でした。
いつも行う床下作業ではなく、土間に穴を開け薬剤注入処理でシロアリ駆除を行いました。
4月半ばから5月半ばにかけての羽アリ発生シーズンが始まります。
このケースの場合、コンクリートの下にヤマトシロアリの餌となりえる、それなりの大きさの材木があるのは間違いありません。
彼らの家である土壌と食物である材木等が無ければ、シロアリのコロニー(集落)はできないし、繁栄(永続)できません。
物が燃える(燃焼)為には、 燃える物と酸素と火源の三大要素が必要です。
その一つでも欠けると燃えません。
同様に土壌と材木と適度の温湿度のどれかが欠けるとヤマトシロアリの集団は永続できません。(アメリカカンザイシロアリには土壌はほとんど必要ありませんが)
土壌と温湿度を取り除くことは不可能ですが、材木は撤去できる可能性はあります。
ただその為にはコンクリートを割り、その下の土から材木を掘り出し、埋め戻してセメント施工をするという大変な作業が必要です。
予算面を施主と相談して、今回は直径10mmの穴でコンクリート貫通し、薬剤注入処理をすることにしました。
約3平米の広さに6箇所の注入処理をおこないました。
現在シロアリ駆除業者が使用する薬剤の多くは即効性は余りありませんが、伝播性があり、シロアリが嫌がらない(非忌避性や忌避性がほとんど無く、そこに薬剤があることをシロアリが認識しにくい。)特徴があります。
6箇所の処理が少ないと思われる方もおられるでしょうが、上記の特徴を持った薬剤を使用することで、時間はかかりますが彼らが動いて気づかない間に薬剤に接触し、2から3週間ほどで巣ごと殺滅できます。