鉄筋コンクリート造一階のバーからヤマトシロアリの羽アリが大量発生しました。
一般的にヤマトシロアリの羽アリは昼間に発生することが多いです。
しかしここはお客様が満員の夜の10時ごろから約2時間ほど出続けた様です。営業どころで無く、お客様にはお帰り頂いたのでした。
なぜ夜間に出たのでしょう。
羽アリには走行性(光に集まる習性)があります。
一般的に明るくなった昼間に太陽光に向かって飛び出します。
しかしこの現場は昼間無人で、構造上店内に太陽光は届きません。
営業は20時からで、19時から準備の為照明をつけます。
その灯りに向かって羽アリがその時間に飛び出したのです。
この現象は一般木造家屋でもたまに起こります。
室内に太陽の明かりが届きにくい場所で、夜間住民が帰宅し照明をつけてから発生するケースです。
話は変わりますが、鉄筋コンクリート造の建物になぜ生息したのでしょう。
よく一般の方からマンションはシロアリと無縁でしょうと聞かれます。
確かにコンクリートと鉄だけからできた建造物には生息しないでしょう。
しかし、彼らの食料である材木は人が住む限り必ず使用します。
マンション構造は部屋の外壁4面はコンクリートです。
しかしクロス壁の下地にはコンパネ等の木質系を使用します。
内壁に至ってはすべて木でできています。
それを食べに来ているのです。
木造建物はシロアリが被害を及ぼすという前提で対策をします。
しかしマンションに発生する現実を知っている建築関係者は少ないです。
その為シロアリ対策はほとんどしていません。
羽アリに関しては羽アリ・羽蟻が発生したらをご覧ください。