兵庫県尼崎市の床下調査時に撮影しました。
過剰に取付けられた耐震補強金物です。
それどころか、全く意味の無い場所に多くの金物が使われていました。
10年前にある業者にシロアリ駆除を依頼したようです。
駆除代金は7万円とその家の規模からすると破格の価格で、工事内容も私が見た限り充分なものではありませんでした。
しかしシロアリ駆除工事時に、『このままではちょっとした地震でも家が傾きますよ』と説明されたそうです。
初めは断っていたらしいですが、しつこい営業に根負けして130万円で依頼したようです。
この業者は初めからシロアリ駆除工事代金を安くして、高価な耐震補強工事を受注するのが目的だったのでしょうか。
この家は旧耐震基準で建てられた築後37年の木造住宅ですので、現在の建物に比べて耐震性能が低いのは否めません。
それゆえ耐震工事をして、地震に強い家作りをするのは大変良いことだと思います。
問題は多額の工事金額で、間違った工事場所に、間違った工事方法で施工していることです。
耐震工事は床下だけしても意味は無くありません。
基礎、壁、梁、屋根と総合的に診断して、最適な場所に補強工事をすることによって効果が出ます。
当社と同じ床下作業を主とした業社が、専門的な知識の無い人にこのような工事を薦めたことに憤りを感じます。