兵庫県加古川市の床下調査です。
基礎外面ある通気口周りに白いカビが発生して、その原因究明の為の床下点検でした。
写真は床下から撮影したものです。白いのは巨大なナミダタケという木材腐朽菌でした。
この菌は木材の主成分であるセルロースを分解し、腐朽した木は褐色になり褐色腐朽菌の一種です。
しかも数ある腐朽菌の中でも最も大きな腐朽力を持ってます。
この菌は湿度90%以上、木材含水率も23%前後という過酷な条件化で活発に繁殖します。
しかしこのお宅の床下はベタ基礎で、床下通風も良く考えられた建て方をされており、又他の箇所では全く発生していないという奇妙な症状でした。
発生場所をじっくり調査すると、コンクリート基礎、土台と床板の一部まで発生していました。ということは発生原因の湿気又は水気は床板より上にあることになります。
床上はフローリング張りのリビングで水気は全くなく、壁にも形跡はありません。
二階に上がってみると被害箇所の真上は屋根のないベランダです。
調査すると一部防水処理が完全でなく、そこから雨水の進入があり、壁内を伝い床下まで落ちているのが原因でした。
当社の作業は、ナミダタケの撤去とその部分の防腐処理を行い、後日建築した業者に防水処理をしてもらうことになりました。