兵庫県小野市の木造住宅の床下調査で撮影しました。
このお宅は長年の雨漏れによって木材が腐れ、それと並行してシロアリの被害が進行していました。
床板は左写真の様に黒ずみ、壁内の柱もスカスカ状態(右写真)になっています。
対策としてシロアリ駆除と大工仕事が必要になりました。
多くの方はシロアリの食べ方は凄まじく、大切なマイホームの一番の大敵と思ってられます。
確かに間違っていません。
逆に腐朽現象(木が腐る)は何処にでも見る症状の為、余り怖がられていないようです。
私たち床下の劣化現象を良く見る者にとっては、シロアリ被害と同等以上に腐朽を重要視します。
木材腐朽は木材に含まれるリグニン、セルロース、ヘミセルロースを分解する木材腐朽菌が繁殖し、木材基質を分解するによって起こる現象です。
尚、セルロース等の分解生成物にはシロアリの誘引作用があり、木材が腐っている箇所にはシロアリの被害を受ける可能性が高くなります。
木材が腐り易い高湿度環境を排除することによって、シロアリ発生確率も下げることが可能です。
シロアリ対策は湿気対策と木材腐朽対策と無縁ではありません。
このお宅はシロアリ駆除と防腐処理と大工仕事が必要になりました。
雨漏場所であるベランダ防水と柱の補強、床板の張替え、取替えが出来ない箇所の防腐処理それとシロアリ駆除処理と多くの作業となりました。
費用もシロアリ駆除費用の数倍になったようです。
雨漏れをもう少し早く対処していたら、ここまでの対策は必要ありませんでした。
私を含めて人は、大事になってから重い腰を上げることが多いです。
何事も早め早めが大切と再認識させられた現場でした。
こちらのシロアリの被害もご覧ください。