大阪府堺市のリフォーム時のシロアリ駆除です。
3年前より羽アリが発生していましたが、改造にあわせて駆除を行いました。
床下の改造予定は無く、1階室内のみのリフォームですが、当社と建築会社の打ち合わせの上、被害確認必要場所のみ壁材開口を行いました。
左写真のように床上柱までの食害が確認できました。
シロアリは床上の柱だけを食べることは100%ありません。
床下土壌より侵入して、基礎等に蟻道を作り、土台などを食害しつつ床上の柱を食べます。
その為床下調査は絶対に必要です。
実際右写真のように、蟻道が確認でき、侵入経路も把握できました。
幸い柱の結合部はしっかりしていて良かったです。
クロス、下壁材を外さなくとも、シロアリ被害の有無はある程度わかります。
ただ、被害程度は目視しなければわかりません。
大きな被害に至っていれば、補強をして建物全体の強度アップが必要です。
土台、柱等の構造材に大きな食害や腐れがあっても、普段は人には何も感じないと思います。
しかし地震が起こり、大きな力が加わった時、弱い箇所がずれたり、折れたりして建物の倒壊、傾きに至ります。
実際、16年前に起きた阪神・淡路大震災時に多くの倒壊家屋を見ました。
そして同じ時期、業者が建てた一帯で、倒壊家屋の隣の家は壁のひび割れ、瓦のズレだけですんでいる風景も見ました。
築年数、建築構造が違えばその結果も理解できます。
しかしその二軒は同じ条件です。
違ったのは、一方の家がシロアリによって土台と柱に大きな穴が開いているたことです。
年月が経過し、今回の東日本大震災で改めて怖さを感じ、人間の無力さを痛感しています。
人ができることは限られていますが、自分の命を守る為にできることはあると思います。
リフォーム時は建物強度を見直す良い時期です。
その機会を逃さないで下さい。